【12月】劇団赤い風 第83回公演『赤い風版 北帰行2022』
劇団赤い風 第83回公演
『赤い風版 北帰行2022』
作/演出 坂田裕一
追悼―外岡秀俊―
「再び、北帰行、何故?」作・演出 坂田裕一
外岡秀俊さん(作家&ジャーナリスト)急逝の報に驚愕したのは、今年の1月7日(逝去日は前年12月23日)。
膝がガクガク震えた。私とほぼ同い年、早すぎる死だ。
十数年前、外岡さんの小説「北帰行」(1976年文藝賞受賞作品)をベースに戯曲「赤い風版北帰行」を執筆させていただいた。
北帰行の題名と一部の文章を引用する許可をいただくために、当時朝日新聞編集局長だった外岡さんに電話したのが最初の出会いだった。
その後、東日本大震災の取材やフォーラム取材で何度も岩手を訪れ、赤い風の芝居も見ていただき、何度も一緒に飲んだ。
「何故、早く逝ってしまったのか」「もっと語り合いたい」と思った。そして、もう一度「北帰行」に挑戦してみようという思いが沸き上がってきた。
十数年前に書いた「赤い風版北帰行」は私の初の本格戯曲である。
小説「北帰行」が書かれた1970年代を舞台にした作品だが、その時代にノスタルジックになっては「今」は描くことはできない。
コロナ禍やウクライナ問題など「今」の時代閉塞を、エンターテイメントたる演劇はどう表現しなければならないか。
外岡さんはロシアによるウクライナ侵攻をどう見たのだろうか。
「北の民」にこだわった外岡さんの気持ちを探ってみたい。様々な思いがよぎる。
骨格は残しながらも大きく改訂し、久しぶりに、私も出演することにした。
新人も、数年ぶりの復帰役者もいる。お馴染みの役者もいる。ゲスト役者もいる。歌も踊りもある。
啄木の短歌が謳われ、田口友善の劇中歌が心地よい。
稽古を積むごとに台詞や演出が、役者の熱とぶつかって昇華する。どんな舞台に仕上がるか見当がつかない。
だが、この時代閉塞の状況だけは食い破ってみせたい。
公演日は、外岡さんのほぼ一周忌にあたる。
発車時刻 | 2022年 12月 17日(土)14:00~/18:00~ 18日(日)14:00~ ※各回開場は開演の30分前(全3回公演) |
発車駅 | いわてアートサポートセンター風のスタジオ (岩手県盛岡市肴町4-20 永卯ビル3階) |
切符代 | 【前売】一般/1,500円 学生・シニア/1,200円 ※当日各500円増 ※シニアは65歳以上 |
出演 | 大森健一 永井志穂 霜月漣 さとうあい 目黒千恵子 東海林めあり 重兼美里 綾愛 佐々木奈桜 坂田裕一 山根真生子(みやこ市民劇ファクトリー) 後藤康太(劇団コトナコナタ) 菅原康幸(劇団ゼミナール) 藤原翼(津軽三味線*特別出演) |
スタッフ | 演出/坂田裕一 作曲/田口友善 照明/佐藤英也 音響/藤原拓翔(TEAM HACCH) 舞台美術/霜月漣 宣伝美術/土川拓未(ボーイズドレッシング) 衣装・小道具/赤い風 制作/赤い風 |
【予約方法】
カルテットオンライン(WEB予約・当日精算)
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https://www.quartet-online.net/ticket/hokkikou
【お問い合わせ】
090-7321-1137(制作)